心眼妄想 Victimization

2002年5月30日
雑踏の中で、数人で喋りながらタラタラ広がって歩いているグループが前にいたら、みなさんは如何しますか?
俺は、軽く妄想しています。取り敢えず。

物凄く急いでいたなら話は別ですが(そんな時は「失敬」と声を掛けて追い越してしまうのだが)、そこまで無理に押し除けてまで通る程急いでないし、いちいち発声するのも面倒だし、特に他にすることも無いし。
妄想の内容は大体、「この中の誰が一番可愛いのかな」とか、「一人だけ選んで延々と尾行して行き先を尽きとめてやろうか」とか、「俺が通り魔でなくて命拾いしたな」とか、そんな感じ。

「妄想」と云う単語を、「空想」とか「想像」とか「夢想」とか「幻想」と云う単語に置き返ると、少しイメエジアップする様な気はする。しかし、そのイメエジの背徳感や罪悪感や馬鹿馬鹿しさを表現するには、矢張り「妄想」と云う単語が相応しい。
創作のための手段として妄想したり、満足できない現実の代償として妄想するのではなく、

「妄想」と云う行為自体を楽しむために、妄想する。

これが、理想的な妄想家と云うものだろう。
況してや妄想高じて犯罪に及ぶなど、言語道断である。
もし親しい人と一緒に居て同じ様な妄想を抱いているのなら、その胸の内をお互いに明かし合って妄想を分け合うのも、妄想の楽しみ方の一つだろう。けれども自分の部屋で独りで妄想しているなら兎も角、公共の場で勝手に妄想に耽っているのであれば、それを全く表に出さない様に心掛けるのも、マナーの一つである。
俺も妄想に耽るのは大好きだが、余りに馬鹿馬鹿しい妄想をしてしまうと、つい微笑まずにはいられないのを我慢するのに、何時も苦労している。しかも俺の脳は授業中や実験中や課題作成中などしてはいけない時に、うっかり妄想が暴走してしまうので、油断できない。

しても良い時にしたいだけ妄想をする(そして他人に迷惑を掛けない)。

そんな粋な妄想家になりたいものだ。


最近のBGMは、オルフ"カルミナブラーナ"。
(勿論、先日のK-1 WORLD GP in パリ の後遺症である)。
同居人に、「君の部屋からたまに女の悲鳴が聞こえるんだけど、君、真逆、誰か監禁してたりしないよね?」と言われた。

……俺の妄想力も、まだまだ甘いな。

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