ネットで地図を引き出したら何と駅から遠いんだ。神奈川県民ホール。この炎天下の中、暑苦しいゴスロリ衣装で歩き苦しい厚底靴で見苦しい厚化粧で、外に出ることを考えただけで既に疲れ果てた(苦しい要因は殆ど自分のせいなのだが)。
結局行くんだから、シノゴノ云わずにさっさと出掛けなさいよ(笑)。

ってな訳で、17時開場間際に現地に到着。
けど、会場の前は閑散としていて群がってくるダフィーの姿も無く、目を楽しませてくれるコスも数少なさ気。心温まる気合入れの人の輪も見当たらず。休日の橋よりもやる気の無い情景に、ついうっかり会場を間違ったのか日付を勘違いしていたのかと、手持ちの地図とチケットと携帯を何度もしつこく確認する俺。
そこに、「間も無く開場致します。列にお並びください」のアナウンス。あから様にホッとしてさっさと列に並ぶ。ふう。俺を不安にさせるな。
さくっと会場入りを果たし、ツアーグッズも買い揃えて御満悦。暫し、ぼうっとしようと早目に席に着くことにする。が、座ってみて硬直。
……近い。……近過ぎる。
会場が狭いってのもあるけど、何気に1階席って久し振りなんだよー(それを云うなら、ライヴ自体が久し振りなんだけど)。

こんなに近かったら、狙撃できるじゃないか。

しかもほぼ、薫側スピーカーの正面。客入れのBGMの低音が横隔膜に響いて、つられてドキドキしてしまった(素直になれよ、俺)。
浮かれ過ぎて、席を1列後にずれて座っていたと云うミステイク(笑)。


定刻より10分遅れて、落ちる客電。流れ出すピアノのリフレイン。
そしてダンサブル(笑)なビートに合わせてメンバー登場。そう云えば本日はW杯日本戦の日でもありました。お気の毒に(薫君)……俺もな(笑)。
取り敢えず2曲演ったところでMC。と、思いきや
「……云うこと無いんで、曲行きます」。ヲイ
何か、滅茶苦茶具合悪そうなんだよね。京の体調もさることながら、薫君が頻繁に楽器を換えているのも、気になった。低音は直で体内に響くからまだ良いのだが、高音の輪郭が暈けて殆ど聞こえないし。高音部分だけ反響して、途中まで誰か耳許で大声で歌っている奴がいるのかと思って内心かなりムカついていた。しかも1拍遅れて。犯人はホールの音響設計だったのだが。でもピッチが狂い捲っていたのは、建築の責任じゃないと思う。ってゆーか、不協和音だらけで仕舞いにゃこっちまで具合悪くなっちまった。
中盤は俺の好きな横ノリ系の曲。演ってくれてかなり御機嫌(まあ"鬼葬"だから否が応でも演るんだろうが)。この曲達が聴けただけで今日は満足だわ。音響上、アコギの方が反響しても良く聴こえるしねー♪。と思ってたら、途中から音のバランスが変わって、低音しか聞こえなくなったけどな。
そして終盤は、アルバムの中の縦ノリ系の曲の連続。ステージセットの鬼の面の、眼から怪光線に密かに爆笑。曲が激しくても、元気の無い京はつまらないです。心なしか、ステージ上の人は本日は全員アクション控え目。薫の1人ラインダンスみたいな、妙な動きが面白かった。Toshiyaの汗に塗れた素肌を口を開けて眺めていたのは、俺です。中盤で聴きたい曲満載だったので満足してしまい、やる気があるんだか無いんだか、微妙な俺。
本編終了後、俺はとうとう一時ホールから自主退場する羽目に。
もう年齢的に体力が落ちているってのもあるんだろうけど、久し振りに大音響の中に立っていたため、一時的に聴覚がイカれてしまったらしい。耳は聞こえないわ、耳鳴りは酷いわ、頭痛はするわ、猛烈な吐気に襲われるわで、一瞬本気で心配になった。ちょっと休んだら回復したので、アンコールは場内に戻れたけれど。
アンコールは殆ど聞こえなかった。音的にでなく俺的に。ジャンプスーツで登場したToshiyaが、1曲演奏した後にステージ上でいきなりそれを脱ぎ出したのは面白かった。


今日の神奈川県民ホール。
久々に観たDir en greyは、相変わらず「魅せる」と云う概念が全く念頭に無いステージで、素敵でした。演奏するだけで必死な感じがひしひしと伝わって来たよ。アルバム作り込み過ぎだから、再現するだけでいっぱいいっぱいなのかも。でも音は良くなかったけどね。音源を忠実に再現したいだけなら、別にわざわざステージで演る必要は無いんじゃん?(笑)
しかも動かないし煽らないし喋らないし。何を観に行ったんだ、俺はよう。

今回は席が良かったので、薫君の表情もはっきり見えたし、俺はそれなりに楽しむことができたので、まあ良しとしよう。

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