昔体育界系だったせいか、今でも俺は相当体重がある。

別に太っている訳では、決して無い(と、自分では思っている)。動く分には支障もないし、市販のサイズの服が着られないでもないし、特別に見苦しくもない(と、自分では信じ込んでいる)。
それ故危機感が無いので、ダイエットをしようなどと云う殊勝な考えは毛頭あるはずもない。
もう少し体重を落としたら動き易いだろうになとか、もう少し腕が細かったら堂々とキャミソールを着られるのになとか、もう少し全体的に痩せていたらコスプレしていても非難の視線を浴びることは無いのになとか、思いつくことがあるけど。思いついても食事時には、そんなこと忘却の彼方だが。
それに生体実験の結果、肉が落ちて欲しい顔や首や肩や腕は、なかなか思い通りに細くなってくれないし。

……でも、解った。
ダイエットすればスリムになるだろうなんて、希望的観測、俺には、
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁぁぁぁっ!! 無理ぃぃぃぃぃぃぃっ!!


着替えているところに偶然同居人が帰って来て、言われてしまった。
脱ぎ掛けた俺の上半身(下着は着用)を観察していた同居人
「君ってやっぱり元体育界系だけあって、イイ身体してるよね」
……うん。成長期についた筋肉って、なかなか落ちないんだよね。
そんな俺に、畳み掛ける同居人
「腕なんて少年漫画(熱血系)の様な形してるし、腹筋割れてるし」
……余計なお世話だ。そこに、またもや同居人
「うわ。そこにくっきり見えているのは、肋骨じゃあないかっ!?」
……ええ。まあ肋骨ですが、何か?。そんな俺に更に同居人
「凄いなあ。肋骨が肉眼でそんなにはっきり肋骨が確認できるなんて。
「君って、本当に骨太なんだねえ」
……ほ、骨まで太ってるんですか?
そして同居人のトドメの一言。

「君、これ以上細くなるのは物理的に無理。基本的な骨格が違うもん」

確かに……。
指とか手の甲とか骨張っていて男の手みたいだし、肩も肉の分を差し引いても幅があるし、鎖骨とか肩甲骨とか肋骨とか皮膚が覆っているはずなのにしっかり形が判るもんなあ。手首とか足首とか骨出てるのに、太いし。やっぱり基本的に骨が太いんだろうな。
そんな俺に、同居人
「これ以上細くなりたいんだったら、まず骨格から矯正するしかないね。少し削ってもらうとかさあ。
「でもまあ、君の死体で骨格標本作ったら、綺麗な標本ができそうだから、そうしたら飾ってあげるね♪」
……死んだ後、屍を拾ってくれるどころか、骨になってまで君と一緒にいられるなんて、光栄だよ。はっはっは
単に俺がちょっと筋肉質で太めなだけだと思っていたけどさ、言われれば、今時の一般的な女の子とは明らかに骨格の作りは違うもんなー。判り易い骨格しているから、骸骨になっちゃえば間違いなく医学界で美形骨格標本として、もてはやされるかもしれないけど(笑)。これ以上、細くなりたいと思うんだったら、マジで骨格矯正とか考えないと、無理なんだろうなあ。
意気消沈の俺を慰めてくれる、素敵な同居人。

「後20cmも背が伸びたら、その骨格だとスーパーモデル級になれるよ」

……あの。……とっくに、成長は止まっているんですがね。

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