今年の3月に大学院を卒業した、先輩と久し振りに会った。

当時の俺は鬱病どん底にあり、外出することすらままならなかったから、散々お世話になった先輩にも最後を微妙な挨拶で誤魔化してしまっていたので、ずっと気になっていた。
彼とは二度と会うことはないと思っていたので、曖昧な別れ方をしたことに心が痛んでいたが、卒業した後もこんな俺を気に掛けていてくれたなんて、更に心が痛むこと仕様こと無し。
……真相は、単に遊び相手が欲しくて俺に電話してみたらしいが(笑)。

それで久々に再会した結果、映画を観ることになりました。
しかも何故か今更"スパイダーマン"。
断っておきますが、完全に俺の趣味ではないぞ。念のため(笑)。

感想。……思ったより、面白かったです。
主人公が遺伝子操作された蜘蛛に刺されて、その蜘蛛と同じ特殊能力が身についてしまうと云う設定からして、非常に安直でアメコミらしくて良い。
ってことは、何だ。蝙蝠に噛まれたらバットマンか? 蟹に鋏まれたらシザーハンズか? 象に踏まれたらエレファントマンか? スーパーマーケットに入ったらスーパーマンか?
些細なことから手に入れた力を、女の子の気を惹くために賞金稼ぎに利用しようとする主人公の心理も謎だが、その特殊能力を正義のために役立てようと決意するその心理は、もっと謎だ。
何故アメコミのヒーローは皆、正義のために役立とうとするのだろう(まあ、それがアメコミ文化と云うものだろう)。
俺なら例えそんな能力があっても、絶対正義のためになんて使わないけどな。悪のためにも使わないけど。面倒だから。ってゆーか、そもそも自分の身体に異変が起きたこと自体に、気づかないに違いない。横着だから(笑)。
主人公の叔父さんの「大いなる力には大いなる責任がともなう」と云う言葉には、少しドキっとさせられたが(何故でしょう?)。
ヒーローものにはお約束の悪役、グリーン・ゴブリンも、その間抜けな悪役っぷりがかなり笑えた。あの衣装はいただけない。寧ろあの衣装の御蔭で、いただけない。感謝祭の御馳走に手を伸ばして引っ叩かれた時に、相手を睨みつけた表情が全編で一番怖いアンチヒーローって、如何なのよ??
前半は、それまでは気弱で無力だった主人公が突然特殊能力を持ってしまったがために逡巡する姿(ありがち・笑)を描く物語を楽しみ、後半は正義の味方になりきった主人公の跳び回るスピード感溢れる映像を楽しむ、と云う感じでしょうか。
個人的には、ヒロインにかつてのクロウディアのあの神々しいまでの美少女姿を重ねて想い浮かべ、時の流れの残酷さに問うてみたりもしたが(笑)。

……映画鑑賞後は、先輩と感想を語り合いながら、飲み。
「あのラストは、絶対続編を作る気だ」と言うことで、意見が一致した。

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