甘い生活
2002年9月7日ウチの同居人は基本的な家事能力が高い。特に料理が得意らしい。
こんな発言すると多分、「このぐらい常識だろう」とか「あんたの家事能力が低過ぎるだけだろう」とか指摘されるに違いないが、少なくとも俺には、自分の作った料理を他人に食べさせることなど、未来永劫思いつかない。
と云うより、どんなに空腹であろうとも自分で料理する手間を考えるだけで、餓死寸前でなければ我慢する方を選ぶ程度には、料理が嫌いだ。
……尤も俺の「料理」とは、包丁を使うことを指したり食材に火を通すことを指しているので、その点油断がならない。
「そんなことじゃ立派なお嫁さんになれないぞ♪」と偶に自分を励ますことにしているが、今のとこ俺を嫁にもらってくれる酔狂な奴も見当たらないので料理が全然できなくても特に不自由は感じない。
そんな訳で、同居人は機嫌が宜しいと、時々俺に餌を与えてくれる。
今日も家に辿り着いて玄関の扉を開くと、何やら良い匂いがした。
俺「ただいまー」(そのまま自室に直行)
同居人(何やらそわそわして、居間を行ったり来たりする)
俺(着替えて部屋にいる)
同居人「……冷蔵庫に鳥があるから、食べていいよ」
俺「……ふーん。また鳥焼いたんだ」
同居人「今日は凄く上手く焼けたんだよ」
俺「……うん」
同居人「やっとこのレンジの適温と時間が解ったよ」
俺「うん」(そのままPCのモニタにへばりついている)
同居人「200℃で12分がちょうど良いみたい」
俺「あーそれは楽しみだねえ。後で戴くよ。温め直して」
同居人「まだ暖かいよ。冷めても美味しいけど」
……あのー。ここで正直に白状しても良いですか?
俺、この時、別に腹減ってなかったんですけど。
そりゃ、君の手料理(しかもその料理大好きなんですけど)には大いに興味はあったんですが、何を隠そう完食する自信が無かったのね。
……それで、手をつけるのを躊躇っていたんですけど。
振り返って君の満面の笑顔を見たら、何も言えなくて……夏(J-WALK)。
俺「……うん。じゃあ、ありがたく戴くよ」
観念してテーブルに着いた。
……恐る恐る(別に恐れてはなかったんですが)料理を口に運ぶ。
俺「ぱく」
同居人(目を輝かせて)「ねえ、如何?」
美味い。
確かに先日も同じ料理を作ってもらったが、俺にはちと甘かった。
焼き加減も気に入らなかったので、俺なりに色々加工してみたりしたけど、結局余り上手く行かなかったんだよね。
それでちょっと申し訳無く思っていたんだが。
……美味いです。
味も焼き加減もちょうど良い。美味い美味い美味い。すみません
……完食しました。
ああ。また作ってくれないかなー。今度は腹減ってる時に(笑)。
偶にこうして御飯作ってもらえるなんて、君と同居できてつくづく良かったと思っちゃうよ。寧ろこのまま嫁に来て欲しいぐらいだね。
寧ろ世界に向かって叫ぶね。君と暮らせるなんて俺は幸せだぁぁぁっ!
どうだ、羨ましいかっ! うわはははははっ
……食い終わった後、ぼそっと呟いた、君の一言が怖かった。
「ここで君が食べなかったら、二度と食べさせてやらないとこだったよ」
……世の中の殿方に告ぐ(笑)。
嫁さんが食事を作ってくれる現状を決して。決して「当然」だと思うな。
こんな発言すると多分、「このぐらい常識だろう」とか「あんたの家事能力が低過ぎるだけだろう」とか指摘されるに違いないが、少なくとも俺には、自分の作った料理を他人に食べさせることなど、未来永劫思いつかない。
と云うより、どんなに空腹であろうとも自分で料理する手間を考えるだけで、餓死寸前でなければ我慢する方を選ぶ程度には、料理が嫌いだ。
……尤も俺の「料理」とは、包丁を使うことを指したり食材に火を通すことを指しているので、その点油断がならない。
「そんなことじゃ立派なお嫁さんになれないぞ♪」と偶に自分を励ますことにしているが、今のとこ俺を嫁にもらってくれる酔狂な奴も見当たらないので料理が全然できなくても特に不自由は感じない。
そんな訳で、同居人は機嫌が宜しいと、時々俺に餌を与えてくれる。
今日も家に辿り着いて玄関の扉を開くと、何やら良い匂いがした。
俺「ただいまー」(そのまま自室に直行)
同居人(何やらそわそわして、居間を行ったり来たりする)
俺(着替えて部屋にいる)
同居人「……冷蔵庫に鳥があるから、食べていいよ」
俺「……ふーん。また鳥焼いたんだ」
同居人「今日は凄く上手く焼けたんだよ」
俺「……うん」
同居人「やっとこのレンジの適温と時間が解ったよ」
俺「うん」(そのままPCのモニタにへばりついている)
同居人「200℃で12分がちょうど良いみたい」
俺「あーそれは楽しみだねえ。後で戴くよ。温め直して」
同居人「まだ暖かいよ。冷めても美味しいけど」
……あのー。ここで正直に白状しても良いですか?
俺、この時、別に腹減ってなかったんですけど。
そりゃ、君の手料理(しかもその料理大好きなんですけど)には大いに興味はあったんですが、何を隠そう完食する自信が無かったのね。
……それで、手をつけるのを躊躇っていたんですけど。
振り返って君の満面の笑顔を見たら、何も言えなくて……夏(J-WALK)。
俺「……うん。じゃあ、ありがたく戴くよ」
観念してテーブルに着いた。
……恐る恐る(別に恐れてはなかったんですが)料理を口に運ぶ。
俺「ぱく」
同居人(目を輝かせて)「ねえ、如何?」
美味い。
確かに先日も同じ料理を作ってもらったが、俺にはちと甘かった。
焼き加減も気に入らなかったので、俺なりに色々加工してみたりしたけど、結局余り上手く行かなかったんだよね。
それでちょっと申し訳無く思っていたんだが。
……美味いです。
味も焼き加減もちょうど良い。美味い美味い美味い。すみません
……完食しました。
ああ。また作ってくれないかなー。今度は腹減ってる時に(笑)。
偶にこうして御飯作ってもらえるなんて、君と同居できてつくづく良かったと思っちゃうよ。寧ろこのまま嫁に来て欲しいぐらいだね。
寧ろ世界に向かって叫ぶね。君と暮らせるなんて俺は幸せだぁぁぁっ!
どうだ、羨ましいかっ! うわはははははっ
……食い終わった後、ぼそっと呟いた、君の一言が怖かった。
「ここで君が食べなかったら、二度と食べさせてやらないとこだったよ」
……世の中の殿方に告ぐ(笑)。
嫁さんが食事を作ってくれる現状を決して。決して「当然」だと思うな。
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