……ミステリーサークル、好きです。

ミステリーサークル見たさの余りその辺の野山を歩いて探し回り、発見できなかったので結局自分で野原の草を踏み倒して作ると云う、自分でも今となっては訳の解らない幼少時代を過ごした俺としては、実は今となっても心ときめかずにいられません。ミステリーサークル。
それに加えて、監督があのM.ナイト・シャマランと云ったら、観に行く以外に選択肢は無いでしょ??
……ってな訳で、この映画に興味を示してた同居人と行ったんですが。
開場前、前回上映の人達が出て来たところに「完全解析マニュアル配布中です」と係の人が何やら配っていたので、目茶目茶警戒してました。
「解析マニュアル」無いと読み解けない程、難解な内容なんだろーと。


……うーん。期待過剰だったみたい(笑)。


前作"アンブレイカブル"は観ていないため、その前の"シックス・センス"を見た時の衝撃を引き摺ったまま、観に行ったのがいけなかったのだろう。
ミステリーサークルの出現自体が、もっとテーマに密接に関わっていることを期待していたのだが、発端の小道具に過ぎなかったところが残念。
最初からテーマが殆ど見えていて、しかもそれが覆されることなくラストまで突っ走って行ってしまったことが、割と不満に感じました。
「日常の中の非日常」「見えないものの恐怖」を上手く描ける監督だと云う、デビュー作のファーストインパクトが強かったので、途中からある程度敵の姿が限定される展開になるとは思わなかった。
映像から受ける恐怖感や緊張感は、敵の姿が見えない前半の方が、断然優っていたんですけど。
「姿のある敵」をスクリーン上に出しちゃうと、如何してもお化け屋敷みたいな「ビックリ箱」的ドキドキ感しか感じられなくなっちゃうからなあ。
それでも十分怖いんですけど(笑)。

しかし期待していたストーリー的な大仕掛は無かったものの、演出の細かさは流石です。M.ナイト・シャマラン。
ってゆーか、何より小道具の使い方が上手い。
とうもろこし畑とか子供用トランシーバとか窓の外の風鈴は、見えない敵が潜み、ひしひしと迫って来る様子をリアルに想像させられます。
TVで奴等が来る現在の情報を知るってのは、少々戴けないが(その生物が本当に賢くて人間の考えていることが解るなら、地球侵略の際には真っ先にマスコミを占拠すると思うがなあ・笑)。
世界の終末、聖水、最後の晩餐などと随所にキリスト教のモチーフが散りばめられていたのも面白かった。
……そしてそれで迎えた結論ってのがあの程度ってのは

「やっぱりキリスト教圏の奴等は理解できねー」

それが、この映画を観た我々の見解の一致です(笑)。
同居人曰く、「ちょっとぶつけて怪我したら、そこの細胞から抗議された様なものだ」だそーな。
まあ勝手に信じておいて、信じられなくなったから文句言って、またあるきっかけでやっぱり信じる価値を見出した。と。それだけなんですが。
……それにしては余りにもそのきっかけが非現実的過ぎる様な気が。
「完全解析マニュアル」、要らねー(笑)。


それと余り本編には関係無いんですが、個人的にはこの作品、ヒッチコックの名作へのオマージュだったのが面白かったです。
得体の知れない生物の鳴声とかそれが襲って来た時に屋内に立て篭もるシーンとかはそのまんま、あの映画と全く同じ作りになっていた。
最後は余りにもあっさりと決着がつくところとか。


今回はストーリー云々と言うより、小道具や細かい演出が良かったな。
ミステリーサークルも見れたし(笑)。

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